ドリーネの危険性(秋吉台の鉄則)

カルスト台地のあちこちに地面がすり鉢状にへこんだ所があります。これをドリーネと呼びます。ドリーネは地下の石灰岩が地下水に溶けた部分の上部が落ちこんでできたものです。散策の途中で道の横等に柵があるところには近づかないでください。厄介なのは、柵のないところにも、ドリーネがあることです。道に沿って歩いてください。また、窪みに不自然に蔓草(葛等)があるところは絶対に近づかないでください。さもなければ秋吉台の悠久の歴史に飲み込まれてしまいます。yama-3

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コースの案内(秋吉台への誘い)

chizu1①観光にやってきた人向きのコース。片道約15分。ただし普通の靴でしょうから足元、注意してください。石灰石の砂利が敷き詰めているところがあります。360度の秋吉台の景色が堪能できます。P3260055

②初級コース 展望台より若竹山を右に折れて秋吉台道路方向へ歩き長者が森へ行くコース。片道約50分。弁当を持って長者が森で休憩するのに持ってこいです。ビールなど一杯飲むのも最高ですが帰りの道が待っていますので、ほどほどに。CIMG1209

③山登りを体験したい人向き。龍護峰を目指すコースです。妙見原より谷を降り、降りた以上に登るタフなコースです。春、夏であればウグイスの鳴き声が疲れを癒してくれるでしょう。その後平坦な道が続きます。その後前に急な山(御鉢山406m)が現れます。さながら昔話の絵本に出てくるような山です。この山を登り降りすると後は軽い勾配の小道を行くと龍護峰(425m)の秋吉台一番高い山に到着です。9月頃には小道のススキの根元に寄生して花を見ることができるでしょう。片道約1時間20分。体力余裕のある方は西の西山(399m)に登ることをお奨めします。登り降り約30分。                                                                                                                                                             P5100515

④地獄谷コース これは春の野焼きのあと、一カ月しか歩けない特別なコースです。②のコースを歩くと長者が森の少し手前に看板があります。それに沿っていくと、さながら地獄を連想させる様な一面こげ茶色した地獄谷が現れます。獣道のような小道を降りるとちょっとした林があります・小道がわからない事が多く、その場合は熊笹を藪掻きして前進してください。その前方には急峻な壁がありそれを根性でよじ登っててください。後は小さな小道を歩き壮大な自然を堪能してください。西の西山の麓に着くと熊笹が生い茂りここでもまた薮掻で進み、西の西山の西側面にある小さな道に沿って歩き妙見原へと歩き展望台に戻ります。このコースは体力もさることながら精神力が必要です。かなりの達成感と自然の雄大さを感じるコースです。CIMG0336

⑤大正洞コース 秋吉台東方のコースです。長者が森駐車場より大正洞へと歩きます。このコースははじめ、谷を降り、登ることから始まります。登りさへ頑張れば後は概ね平胆で途中二つに分かれる地点がありますが同じところにたどり着きます。大正洞を示す看板の通り歩くと道の左に看板があります。その通り階段を下りて行くと大正洞に着きます。コンクリートの階段は苔が生えているので気をつけてください。このコースは秋吉台道路の西側にある北山、烏帽子岳のうねりの雄大さと谷の鋭さを左に感じながら、緑のじゅうたんを歩く素敵なコースです。

秋吉台の散策(心地よさをもとめて)

四季折々で顔を変える秋吉台の散策のすばらしさを皆様に知っていただきたいと思います。

第一に秋吉台に一歩踏み入るとかぎりなく心静かな雄大な空間に入り込んだ感じを受け取ることでしょう。それは秋吉台の持つ悠久なる歴史と草原と空とうねった草原の丘が織り成す絶妙なバランスがそうさせるのでしょう。草原にお仰向けになり、空を眺めると世界観が変わったり、さまざまなことをゆっくり考えられるかもしれません。               第二に3億2千年前に海の底から出現したこの広い台地を歩くことの悠久な歴史の流れに向かい合うことのすばらしさを感じ取ることができるでしょう。            第三に貴重な花・山野草・野鳥 が生息しています。翁草 南蛮ギセル等,等、特に草花に興味あれば写真集「秋吉台で出会った花」(中沢妙子)を携帯されればさらに楽しい散策になるでしょう。少しだけ秋吉台の歴史をお話します。                                 秋吉台は気が遠くなる3億2千年前(石炭紀のころ)までは一面サンゴ礁の海にありましたが、地殻変動により隆起し今の秋吉台を作ることとなったのです。その台地のサンゴ礁(石灰岩)が溶けてできたのがカルスト台地なのです。またそれら顔を出している石灰岩を眺めると羊のように見えることから羊岩とよばれています。また地下には秋吉台に降った雨により侵食されてできた、秋芳洞 大正洞等の洞窟が数多くあります。

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